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Heritage

細部に宿る、耽美なる歴史の面影

今から百余年前。「煙草王」として名を馳せた
稀代の実業家 村井吉兵衛によって、
故郷・京都に建てられた別邸「長楽館」。

賓客を接遇する迎賓館として、美の限りが尽くされた室内は
今もカフェやレストランとして、その記憶を伝える。
壁や柱の美しいレリーフや調度品も、当時のまま。

明治42年(1909)築の本館は、国の重要文化財。

外観はルネサンス風、室内はロココ調にアールヌーヴォー。
各国や時代の芸術様式が共存する空間は、まるで建築の美術館のよう。

それぞれの部屋をめぐるごとに、異なる時の扉が開かれる。
細部に宿る美を、心ゆくまで愛でる楽しみ。

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本館3階の「御成の間」は
東西の美が融合した、壮麗なもてなしの空間。

折上格天井、オールドバカラのシャンデリア、金地の襖絵……
眼前に広がるのは、館内随一の眺望。
歴代の賓客が語らいの時を過ごした特別な場所で、
往時に思いをはせて過ごしたい。

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