2017.03.31

美味しいもの便り vol.13

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今回、ご紹介させて頂くのはドリヴェイラ社のマデイラ ヴェルデーリョ 1932年です。
まず初めに、生産者について少し・・・

「ペレイラ・ドリヴェイラ社」

創業年でもある1850年物のヴェルデーリョを始め、他の生産者には無い古いヴィンテージを多く所有し、(中にはとても生産量の少ないモスカテルや、テランテス、バスタルドという品種のヴィンテージ物もあります) 100年を超えるものを含め、その豊富なストックは他の生産者の追随を許しません。

ワインはイギリス、ドイツ、ベルギーをはじめ多くの国々へ輸出されている一方で、品質を維持するために、会社を大きくすることより、あくまでも目の届く範囲の小さな生産者であり続けたいと考え、
古くから脈々と受け継がれる伝統をかたくなに守り続ける情熱を持った生産者です。

「マデイラ ヴェルデーリョ 1932年」

グラスに注ぐと・・・
驚きました。 色、香り、味わいのどれをとっても全く衰えを感じさせません。色はやや明るめできらめきのあるマホガニー色。外観からして飲み手を誘います。
滑らかな甘みを感じる香りの立ち方でオレンジの皮や心地よいコーヒー、カカオの香りも。
味わいは、香りからの印象そのままに滑らかに始まり、干しイチヂクの様な上品な甘さとバランスの
とれた酸味が体験できます。まるで長期熟成の最高級ラムのような豊かで複雑なコクと味わい。

85年の歳月を経て酸が美しく生き生きとしていることで見事な味わいが表現されています。

この時期になりますと、やはり円山公園の祇園枝垂桜が気になります。この桜は現在二代目で、
初代は昭和22年に樹齢220年で枯死し、その初代の種子から大事に大事に育てられた桜が
樹齢約80年を数える大木に成長しているとのことです。

80数年という同じ歳月を経た祇園の夜桜とマデイラの、
その深く魅惑に満ちた世界を楽しんでみませんか。

長楽館 シニアソムリエ 今中温海